医学部再受験・学士編入blog by シマ(東工大卒脱サラ医大生)

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おすすめ物理参考書2選【東工大・医学部再受験合格実績あり】

みなさんこんにちは!本日は医学部再受験・医学部学士編入難関大学受験に使える物理の参考書を紹介します。

まず初めに、物理の参考書紹介をするモチベーションについて少しお話ししたいと思います。

本日紹介する本の中に、講義系の参考書がありますが、これが面白すぎたことがきっかけとなって進路選択に大きな影響を及ぼしています。

具体的には、まず高校生の時の文理選択で理系選択をする決め手となりました。将来何になりたいか、ではなくてどちらが面白い科目かという視点で文理選択をしたのでこのような進路になっています。

また、物理が面白くなりすぎたので、物理に関連したい学科に行きたいと思うようになりました。当時は生物もかなり好きでしたが、物理と生物を選択するという勇気ある判断ができなかったので、泣く泣く物理化学を選択して、それらの科目の先にある工学部に行こうという感じになりました。なので、物理がここまで面白く感じなければ、再受験ではなく現役の受験生の時に医学部に行っていたかもしれないです。

それくらい自分の進路選択に影響を与えた参考書であり、非常に思い入れがあります。わかりやすさや面白さはピカイチだと思います。この講義系の参考書は本日の動画の最後に紹介しますので、ぜひ最後までご視聴いただけますと幸いです!!

ということで、本日は2冊のおすすめ参考書と1冊の有名だけれどもおすすめしない参考書を紹介します。

おすすめ参考書2冊のうちの1冊目は、冒頭にもお話をした講義系の参考書です。これ一冊で、前提知識0の状態から、センター試験・共通テストレベルを飛び越えて、2次試験レベルの難し目の問題集を解くことができるレベルまで到達します。2冊目は良問がコンパクトにまとまった問題集です。最小の問題数で最大の成果が得られると思います。

おすすめしない参考書は、講義系参考書と問題集の中間的な立ち位置の本です。かなり内容が端折られており、独学・知識0の状態でこの本に取り掛かると挫折する可能性が非常に高いです。

これらの参考書を使って、塾なし独学で東工大に現役合格していますし、同じく独学で会社員をやりながら医学部再受験を成功させていますので、物理の参考書選びで迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

それでは早速物理のおすすめ参考書2冊と、おすすめしない参考書を見ていきましょう!

1冊目

1冊目は「名問の森」です。

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この問題集1冊で、東工大や医学部入試で物理が得点源となって周りと差をつけられるレベルまで成長します。

思考力が問われる問題が多数掲載されているため、問題数は多くないですが、この1冊を極めることで圧倒的な実力アップが望めます。

この問題集はかなり難易度が高いと思われていて、他の簡単めの問題集を挟んだ方が良いのではないかと考える人がいるかもしれませんが、個人的には物理の一通りの考え方を身につけたらすぐに「名問の森」に着手して良いと思います。

問題集は、全く理解していない内容が理解できるようになる本ではなく、理解ができている内容を実践で使えるレベルに引き上げてくれるものです。ですので「名問の森」の問題に歯が立たないという場合は確実に理解が不足していますので、問題集ではなく講義系の参考書に取り組むことをおすすめします。逆に講義系の参考書できちんと内容理解ができていれば「名問の森」よりも簡単な問題集はやる必要はないと思います。やっても、時間の無駄になってしまう可能性が高いです。

本日の最後に紹介する講義系の参考書をしっかりと定着させればスムースに「名問の森」での演習につなげられます。

おすすめしない参考書

次におすすめしない参考書を紹介します。 それは「物理のエッセンス」です。

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この参考書も超有名で、中には高校の指定教材になっていて買わされたりしている人もいるかもしれません。定番の参考書なのでこれをやっておけば問題ないと思っている方もいるかもしれませんが、個人的にはおすすめできません。

この本の内容としては、まず公式の記載があって、さらにシンプルな演習問題がついています。しかし、公式に関する説明は少なく、どうしてそのような公式が導かれるのかや、その公式をどのように使えばよいかの説明もほぼありません。また、演習問題も一見簡単そうに見えますが、きちんと内容を理解していないと解けないものばかりです。「物理のエッセンス」を初学者がはじめから丁寧に読んで、演習問題に取り組んだとしても問題が解けるほどの理解は深まりません。一方で、本日最後に紹介する講義系の参考書を一通りこなせば「物理のエッセンス」より数段難しい問題集が、すでにある程度解けるようになっていますので、わざわざこの本をやる必要はないと思います。

このように、初学者には難しすぎるし、一通り内容を理解した人には簡単すぎる、使い所が難しい参考書だと思います。

2冊目

それでは最後に、最もおすすめする講義系の参考書を紹介します。 それは「浜島清利物理講義の実況中継」です。

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私は現役生で東工大受験をするときにはこの本の旧版を使っていて、それから6年後の医学部再受験の際もこの本の新版を使って独学で勉強していました。

初めてこの本の旧版に出会ったときに、前書きに書いてあった浮力の話が今でも忘れられないので少し紹介したいと思います。

物体に働く浮力の公式は、物質の密度をρ、物質の体積をV、重力加速度をgとして「ρVg」で表されます。

この公式について、物理の教科書ではこのように説明されていると思います。

ごちゃごちゃした説明になっているので詳細は省きますが、水中の物体の上面に働く力と物体の下面に働く力を圧力の公式から求めて、それらの差し引きによって浮力の公式を導出しています。

そもそも、水中に存在する物体は水面のあらゆる方向から力を受けている、というところから話が始まるのも実感がなんとなくわかないし、いろんな公式を引っ張り出して計算してこねくり回して浮力の式を導き出していているので、当時高校生だった僕は非常にわかりにくい考え方だなと感じていました。

一方で、「浜島清利物理講義の実況中継」では次のように説明されていました。

まず、水中のある部分が切り取られたとして考えてみましょう。そこに働く重力は質量×重力加速度でmgとなるはずです。ここでの水の質量mは水の密度と体積をかけたものなのでm=ρVになっています。つまり、切り取った部分の水に働く重力はρVgです。

また、この切り取ったと仮定している水は下にいったりせずにその場で静止しています。つまり静止しているということは力が釣り合っているはずです。なので、物体と接している水から、重力とは逆の向き、つまり上向きに力を受けているはずです。その力の大きさは、切り取った水に働いている重力と釣り合っているので、こちらもρVgになります。

この、周りの水から受けている上向きの力、ρVgが浮力の正体ということです。

この説明を聞いて、みなさんはどう感じたでしょうか。個人的には教科書に書いている説明の100倍は分かりやすかったですし、公式を自然に理解できてとても感動しました。

この感動がきっかけで、物理の面白さにはまり、得意科目になり、現役の時は工学部に進学するくらい、この参考書には影響を受けています。

少しだけ著者の話をしますと、この本は浜島先生という京都大学理学部物理学科を卒業されている先生が執筆をしています。この先生は「名問の森」も執筆されているため、「浜島清利物理講義の実況中継」と「名問の森」では、問題の解き方などでかなり共通点がありますので、この2冊を使って内容理解から演習へとスムースに進められると思います。

終わりに

ということでおすすめ参考書2冊とおすすめできない参考書1冊を紹介してきました!

物理というと、得意な人は安定的に満点近くを叩き出せる一方で、苦手な人は全く点数が取れないといった感じで、得意な人と苦手な人の点数差が激しくなってしまう科目だと思います。

この得意と苦手を分ける鍵は、きちんと公式や内容を理解しているかにつきます。物理で暗記に頼ってしまうと応用が全く効かずに、簡単な問題でも勘違いを起こして間違えてしまいます。一方で正確に理解をしておけば、一見難しそうな問題も原則通りに考えていけば案外簡単に解けてしまいます。

本日紹介した2冊の参考書で、全くの前提知識0の状態から物理が入試で武器になるレベルまで必ず成長しますので、物理の実力をアップさせたい人はぜひ取り組んでみてください!

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