医学部再受験・学士編入blog by シマ(東工大卒脱サラ医大生)

東工大卒脱サラ医大生が日々の勉強、生活に役立つtipsを書いています!医学部再受験と医学部学士編入関連記事も執筆しています。

【医学部勉強シリーズ】容量反応性【薬理学:総論第5回】

みなさんこんにちは!今回は容量反応性についてまとめました。医学部の講義の雰囲気を感じていただければ幸いです!

<目次>

薬と受容体の相互作用:用量反応関係

EC50は全体反応の50%の反応起こす薬物濃度のことである。ED50は最大反応の50%の反応を起こす薬の容量のことである。LD50は致死作用の50%の反応を起こす薬の容量のことである。LD50とED50の比で薬が安全かどうかをチェックすることがある。

アゴニストは同程度の反応起こすのに必要な受容体の選挙率が異なる場合がある。また予備受容体、余剰受容体分画という考え方がアゴニストに存在することを理解しておく。

アゴニスト(作動薬)、パーシャルアゴニスト(部分作動薬)、アンタゴニスト(拮抗薬)、インバースアゴニスト(ネガティブアンタゴニスト、リバースアゴニスト、逆作動薬)については図で関係性を押さえておくと良い。

アゴニスト(作動薬)は新品の鍵のようなものである。パーシャルアゴニスト(部分アゴニスト)については古い鍵のようなものである。アンタゴニスト(拮抗薬)についてはガムのようなものである。アンタゴニストには競合的アンタゴニストと非競合的アンタゴニストが存在する。競合的アンタゴニストは同じ鍵穴に対して作用するが、非競合的アンタゴニストについては異なる鍵穴に作用する。 インバースアゴニストについては鍵のようなものが作用せずともその後の形の活性化をオフにできるものである。RAA型の活性化のしすぎを抑えたりすることに使われる。

ポテンシーとエフィカシーについては明確に区別しておく必要がある。ポテンシーはEC 50に反映される。つまり、次は受容体結合部位への親和性に関係している。酵素反応のKmと近い考え方である。

エフィカシーについては最大反応の大きさとして表される。酵素反応のVmaxと近い考え方である。

Model Building

エフィカシーとAffinityを混合しないことが重要である。 アフィニティー(親和性)はポテンシーと似たような考え方である。

構造活性相関

化学構造のわずかな変化が薬理学的活性の大きな変化につながることがある。

情報伝達型

受容体が作用してから効果が発揮されるまでの過程を理解することが重要である。詳細については薬理学の各論で取り扱う。

ヒトにおける用量反応関係

用量反応曲線によって判断できる、EC50やED50については、ポテンシーについてもエフィカシーについても各個人によって差が生まれる。

薬の毒性

薬を投与すると求めている効果を得ることができるが、必要量以上を投与すると毒性が発生することがある。このため投与量を調節することが重要である。

治療係数について整理する。治療係数はLD50とED50の比で表される。毒性が軽度の場合はこの治療係数で判断することが妥当である。一方で致死的毒性の場合は、99%の対象に有効作用を表す量(ED99)と、1%の対象が致死する量(LD1)の比をとった値の方がより良く評価できる。

用量反応曲線において、薬の効きと毒性が平行移動の形を取るグラフパターンが存在する。一方でグラフの形状が平行でない場合も存在する。この場合は治療係数以外の指標が必要である。つまり、グラフが平行でない場合は治療効果が出る側からすぐに毒性も現れると言うことである。

アトロピンはムスカリン受容体の競合的阻害薬であり副交感神経の働きを止める。アトロポスと呼ばれる女神はアトロピンを摂取することにより瞳孔を散大させて目を大きく見せていたと言われている。

薬の命名

一般名は同系統の薬では語尾が似ているので覚えやすくなっている。

--

【医学部再受験・学士編入 ましゅうチャンネル】YouTubeで動画配信をしています!医学部受験・再受験・学士編入に関する動画や日々の勉強に役立つ動画を配信しています。是非チャンネル視聴・チャンネル登録をよろしくお願いいたします!

www.youtube.com